糖質制限(食)について(1)

今まで書いてきた三叉神経痛MCTオイルと直接関係ありませんが、一般の人にとってはこちらの方が有用性大なため、体験を記録しておきます。

MCTオイルと糖質制限の併用で相乗効果あるとも考えられるため無関係ではありません)

私は糖質制限の知識は若い人が知れば、何千万、何億円にも値する知識と思っています。ダイエット効果よりも頭の働きが良くなる点がポイントです。

ネット上で糖質制限スレを立てると否定的意見が大部分になるのは知っています。医者が書いた食に関する本を読んでも否定的意見の人が多いのも知っています。ただ、否定的意見を書く人で自分は糖質制限を何年もやったけれど、こういう点がどうしてもダメだったという書き方をした人を見たことがありません。大抵はやりもせずに「糖がないと頭が回らない」と述べたり、挑戦したけれど出来なかった人ばかりです。医者が書いた本で挑戦したけれどできなかった、のに批判している人、堂々と「糖がないと頭が回らない」と書いてしまう人もいました(糖質制限の本を1冊も読んだことがないのでしょう)。

糖質制限は糖、炭水化物ゼロを目指すわけではありませんが、ほとんど無くても大丈夫と主張します。これは現在の栄養学の知識からすれば常識外れです。糖質制限が正しいなら栄養士の指導は意味がないことになってしまいます。そういう意味で食の革命です。常識が正しいのか、糖質制限が正しいのか体験して判断してもらうしかありません。

食事法は個人の年齢、職業、嗜好などを反映して、各々がオーダーメイドで決めるべきものと思っています。そうする中で糖質制限の知識がないと選択肢が大幅に狭くなります。特に年齢が高くなるとトラブルを解決する策に大きな欠落が生じることになるでしょう。

食事法の本や知識はちまたに山ほど出回っています。どれが正しいのか迷うことも多々あります。ひとつ常に頭に置いて照らし合わすべき常識は日本は世界一の長寿国ということです。これから「日本の食のここがおかしい」のような主張は成立しない場合が多々あります。相当以前に日本の水道水に塩素が入っているのはアメリカの陰謀だと書いている人がいました。その手の主張が成立しないのはすぐにわかるでしょう。

そこでですが、日本人はご飯を食べるのはもちろん、寿司でもラーメンでもパンでも結構糖質たっぷりの食事をしている割に長生きしていることになります。糖質制限しなくとも十分長生きしているから特に糖質制限する必要ないのではと考えてもおかしくはありません。私の体験からすると糖質制限は頭の働きを健全に保ったまま年を取りたいと考える人の需要に応えるものです(もちろんそれ以外によく知られる効果もあるのですが、ここではあえてそれを強調します)。糖質制限が頭の働きに良い効果を及ぼすことはまだ普及した知識になっていません。前回MCTオイルのところで参考に上げた2冊のペアは概ねそういうことを意識して書かれています(ただし、シリコンバレー式はかなりクセ強めの本で、この本通りにやろうとすると何を食べて良いのかわからなくなります)。

前回書いたように私は三叉神経痛に効果あるのではないかと思い、糖質制限を始めました。糖質制限単独で三叉神経痛に効果ありませんでした(今のところMCTオイルと組み合わせることで効果大きくなるように感じていますがどうでしょうか)。ただ、いつからか集中力が戻ったのを感じるようになりました(MCTオイルは概ね2ヶ月以内で効果あると断言出来ますが、こちらの効果は少なくとも3ヶ月以上立経ってから感じるようになったと思います。頭脳に対する効果は明確な線引き出来ないので、効果が発現する期間に曖昧さがあります)。40代後半から明らかに集中力の衰えを感じていました。それは年のせいで無く、糖質の取り過ぎが原因であることがわかったのです。暇があれば眠い、集中力が続かない、イライラするなどは糖質原因です。このため、1日が以前より長く感じるようになりました。使える時間が増えたためでしょうか。子供の頃の時間は長いという感覚が、質は同じではありませんが戻ってきたのです。クラシックコンサートへ行くと以前は強烈な眠気に襲われること度々でしたが、今は演奏が面白くなくとも全く眠くなりません。

このことがわかって、ひとつ了解したのは大学時代のことです。大学時代、なぜかやる気はあるのに机に向かうと集中力が続かない状態でした。また、1時間20分(30分?)授業、特に午後の授業は終盤眠気に襲われ、苦痛でした。これは食が炭水化物中心の生活に変わったためと理解しています。今考えれば、3食、異常なほど炭水化物を摂っていたのです。若いと健康に直接問題はでませんが、頭の働きに影響が出るようです。

藤井聡太さんの活躍で将棋界に注目が集まり、タイトル戦の勝負飯がよく報道されます。それを見ると炭水化物中心で、糖質制限の知識が棋士の方に伝わっていないのは残念と思っています。あの食事では食後、悪手が出てもおかしくないのです。

頭の働きではありませんが、もうひとつ顕著に感じる効果は息切れしないことです。ほんのちょっと走る、階段を駆け上がるなどしてもハアハアと息切れ、ちょっと長めに散歩すると頭真っ白?で体が動かなくなる。そういうことが無くなりました。糖はエネルギーとして短期しか持たないことから息切れが起きる、そのような事は糖質制限の本を読むと糖からケトン体へとか、よく書いてあることです。

顕著でない効果もあって、それは虫歯になりにくくなることです。以前は1年に1回くらいの割合で歯医者へ行っていました。今は数年に1度行くかどうかで、虫歯でない原因で行くこともあります。歯磨きは1日1回です。以前は1日2回磨いても虫歯になっていました。虫歯は歯が汚れるから起きるのではなく、糖が血中にたくさんある状態で起きると推測しています。糖質を摂らない野生動物が(歯磨きしなくとも)虫歯で困らないのはたぶんそのためです。歯周病が糖尿病や心臓病に影響すると言われますが、それの大元は血中の糖にあるのかもしれません。

 

私個人の体験、あるいは本をたくさん読んでもいまのところ糖質制限を十年以上続けた効果(長期の効果)についてわかりません。負の効果があるという人もいます。ただ、私の感覚では体調に悪いところはひとつもなく、良い効果の方が大です。たとえ、これが長期的に寿命を縮めるような効果があったとしても、頭の働きの方を優先して続けます。始めに書いたように個人の嗜好による選択です。食べることが好きという人は違う選択になるでしょう。

糖質制限初心者に私がお勧めしている本は以下です。

夏井睦(なついまこと) 炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限から見た生命の科学

光文社新書

 

もうひとつ、糖質制限の効果として知っておいた方がよいのは癌に対する効果です

これは体験ではなく、論理的に全く正しいので、役立つ人もいると思いますので記録しておきます。参考書は以下を挙げます。

古川健司 ケトン食ががんを消す 光文社新書

癌は糖を大量に消費することから糖質制限すると癌を兵糧攻めできるのです。「癌を食事で治す」のような本が何冊か出ていますが、不可能ではないと思います。ただ、以前文藝春秋の記事で、糖質制限だけでは消せず、抗がん剤との併用が必要との記事も見たことがあります。

私の家系、過去、癌で亡くなる人が多く、癌体質と思われたのですが、どうもそうでなく、炭水化物をたくさん食べる習慣のため、そうなっていたようです。現在、そのような食習慣の人がいないので、癌になる人はいません。

次回、具体的にどのようにやっているのか、糖質制限をやる場合の注意などについて書きます。